✣ 中村哲医師の死を悼む ✣
先週、アフガニスタンでペシャワール会の中村哲医師が殺害されたというニュースに大きな衝撃を受けた。中村医師は、35年前からパキスタンやアフガニスタンで医療活動を続け、アフガンで、干ばつによる水不足と飢餓に苦しむ人々を目の当たりにし、いのちと平和のために働いてこられた。「アフガニスタンでの働きは、自分の働きではなく、みんなの働きである」と、現地の人々と共に生き、仕えてこられた生涯であった。あと20年アフガニスタンで働きたいと言われていたそうで、その彼が、志半ばで命を奪われ、どんなに悔しく無念だったかは察するに余りある。言葉がない。中村医師の長年の働きに感謝し、悲しみの中にあるご遺族、ご親族、関係者の方々に主の深い慰めがあるように、また、同行されていた5人の方々の死を悼みご遺族に慰めが豊かにあるように、と祈る。
救い主イエスは、十字架へと向かうために最も小さな存在としてこの世に生まれ、人々に、特に貧しく弱い立場の人々に仕える生涯を歩まれた。そして、それゆえに十字架にかけられた。彼の死は不条理としか言いようがない。しかし神は、そのイエスを三日目に復活させてくださったのである。イエスは言われた。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」(ヨハネ16:33)
●12月8日 第二アドベント礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ すべてのいのちを守るため〜PROTECT ALL LIFE〜 ✣
11月25日、東京ドームにおいて、掲題のテーマで行われた教皇ミサに、日本バプテスト連盟より出席した。被造物全体が呻いているこの時代に、聖書から必要な言葉が語られ、祈りを合わせ、わたしたちは、教派を超え、宗教を超えて平和のために共に働く思いを強められた。
●12月1日 第一アドベント礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
(教皇フランシスコ回勅『ラウダート・シー ともに暮らす家を大切に』より)
✣ 福音を分かち合うために ✣
今から130年前、1889年に、アメリカ南部バプテスト連盟(SBC)から派遣されたブランソン、マッコーラム宣教師が日本に到着しました。実はその前の1860年に、宣教師が日本に向かったのですが、日本にたどり着くことはありませんでした。当時、太平洋を渡って日本に来ることは命がけだったのです。日本に派遣された宣教師によって福音の種がまかれ、多くの人が救いにあずかり、こんにちの教会があります。そして私たちは、世界の隣人と福音を分かち合うために働き人を送り出す恵みにあずかっているのです。
日本バプテスト連盟の国外伝道理念は、神が世界で先立って働いておられる(ミッシオ・デイ)という考えのもと、相手国の連盟または教会の必要と要請に応える形で働き人を送り出しています。キリスト教の領土拡大や、一方的な伝道をしないという姿勢です。私たちは、国外伝道を通して自らの信仰が問われ、派遣国の人々から多くを学んできました。インドネシアへの最初の宣教師から現地の声が発信され、それが戦争責任告白へと導かれ、「特にアジアの方々と共に和解と平和の福音に仕える」ということが理念に加えられました。今、日本には外国籍の人が増えています。国外伝道は私たちの足元にもあり、国の内外を問わず、福音を分かち合うように主から招かれています。
●11月24日 世界祈祷週間礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ み言葉に助けられ ✣
パウロの「いつも喜んでいなさい。たえず祈りなさい。どんな事にも感謝しなさい。」は、私にとって信仰生活の基本であると思っています。
その事が、どのように私の人生に関わっていくのか、そのようになってみなければわからない。そうしてクリスチャンになる事を自分で決めたつもりが、実は「神が私を選んだ」と聖書に書かれています。私たちはいつも自分中心に物事を考えていることに気づかないのです。
主語を「私」から、「神」へと変えて考えていくと世界は俄然、客観性を帯びてきます。ただただ悩み続け、螺旋階段を下へ下へと向かっていた人生は立ち止まりながらも、「神様」と呼びかけ、共に歩いて下さる同伴者を得た事は、私の人生の最大の宝です。
創世記から始まった神様の道は今もこれからも人々を励まし、愛し、人間が存続する限り続くでしょう。なぜならば私たちは神に造られた者であり責任者は神様ですから。アーメン
●11月17日 週報巻頭言 教会員 H.Y.
✣ 神にゆだねる ✣
今日は、幼い子どもたちと一緒に子ども祝福礼拝をささげます。少子高齢化や、社会状況の変化によって子どもたちが外で遊ぶ姿があまり見かけられなくなっているこんにち、教会の中で子どもたちの笑い声や泣き声が聞こえると、本当に嬉しくなり、元気をもらいます。私たちおとなは、成長させてくださる神に子どもたち一人ひとりをゆだね、祈り、子どもたちと適切にかかわっていくことができるようにと願っています。子どもを教え育てるということと、子どもから学び、共に育ち合うということを大切にしながら。
礼拝後に「芋煮会」があります。収穫感謝と、日本国際飢餓対策機構への寄付が目的です。世界人口72億、世界で食料が十分に手に入らない人の数が約8億人、日本の家庭で1年間に捨てられる食品の量870万トン、日本の家庭で食べられるのに捨てられる食品の量320万トン。世界で多くの子どもたちが飢餓や栄養不足の状態であることに、私たちは関係ないとは言えない現実です。
子ども祝福礼拝をささげる私たちは、私たちの教会の子どもだけでなく、世界中の子どもの幸せをも願い祈りたいと思います。十字架の主に自らの罪のゆるしを願い、悔い改めて、隣人の苦しみをおぼえ、子どもたちと一緒に生きていきたいと思います。
●11月10日 子ども祝福礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代