✣ ナザレの人イエス ✣
今日は、2020年最後の主の日。この一年、とくに、コロナの中で、わたしたちを支え、導いてくださった神に感謝し、礼拝します。
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、教会に集まって礼拝することの是非が問われる中、年間52回の主日礼拝を教会で行うことができたのは何よりでした。コロナ前には当たり前だったことが、実は当たり前ではないのだ、と気づかされたのがこの一年だったのではないでしょうか。
コロナ感染拡大の初期、外出自粛が求められて皆が家に閉じこもっていた頃のこと、ある教会員が平日に訪ねて来られました。「今、自分の命を保つためには、祈ること、礼拝することが最も必要」と言われ、礼拝堂で共に祈りをささげました。改めて、キリスト者にとっても地域の方々にとっても、教会を開けていることの必要性を思った次第です。
主日礼拝から週末までに何事もなければホッとし、安心したのも束の間、直ぐに日曜日が来ます。その緊張の繰り返しの中で、「主が共にいる」という約束に支えられて来たことを感謝しています。今、コロナで教会に集うことのできない方々もいますが、いつか必ず皆が一緒に礼拝できる時が来ると信じて、新しい年も、それぞれの場所で礼拝し、聖書の言葉から命を受け、祈り合ってこの時を生きていきたいと願っています。
●12月27日 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ クリスマスおめでとう ✣
2020年のクリスマスを共に祝うことのできる幸いを感謝します。新型コロナウイルス(以下、コロナ)が世界を覆い、多くの命が失われ、分断や格差など、世の暗い状況の中で、一人ひとりに救い主イエス・キリストの恵みが豊かにありますようにと祈ります。
今日の聖書の物語は、救い主イエスに出会った博士たちの話。彼らは「異邦人」と呼ばれる非ユダヤ人で、ユダヤ人にとっては異国の人。メシア(キリスト、救い主)誕生の徴を知った博士たちが、「ユダヤ人の王」として生まれた方を礼拝するために東方からエルサレムに来ました。彼らは、そこがメシアの誕生にふさわしい場所だと考えたのでしょうか。しかし、そこに幼子はいません。博士たちは、預言者の言葉を聞き、星に導かれて、ついにベツレヘムという小さな貧しい村で、その幼子を見出し、喜びに溢れて礼拝しました。そして、新しい道へ歩み出しました。
救い主が、大都市の、権力や経済の中心にではなく、小さな寒村の、貧しくさびしい所に生まれたということは、今の暗い状況の中に一筋の希望の光をもたらします。またこの物語は、国や民族という枠を超えて共に礼拝する信仰共同体の姿も示しています。今、この時、弱さの中にこそみ子は生まれたという希望を仰ぎ、多様な人たちと共に礼拝し、励まし合っていきたいと思います。
●12月20日 クリスマス礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ インマヌエル ✣
バプテストは教会暦をもちませんが、イースターやクリスマスには、他の教派の教会暦を用いることがあります。栗ヶ沢教会も毎年この時期に待降節(アドベント)の礼拝をささげ、アドベント4週目は、クリスマス礼拝として救い主イエスの誕生を喜び祝います。
待降節では、アドベントクランツに立てた4本のキャンドルに、毎週1本ずつ火を点し、少しずつあかりが増えていきます。4本のキャンドルは、「希望」「平和」「喜び」「愛」を表しているという説があり、今朝は、3本目のキャンドル「喜び」に火を点します。救い主としてお生まれになったみどりごイエスを見出した「喜び」です。イエス(救い)のもう一つの名は、「インマヌエル」(神は我々と共におられる)。聖書は、イエスを通して、神はいつもわたしたちと共におられるということを証ししています。
今日の合同礼拝で一緒に礼拝する子どもたちも、この時ここにいない子どもたちも、成長と共に出会っていくであろう様々な困難や悩みの中で、インマヌエルの神に気づいてほしい。そして子どもたちが教会につながり、教会が拠り所となっていくことができるように、子どもたちに伴走する教会でありたいと思います。子どもたちが、希望、平和、喜び、愛に生きることができるように願い、共にクリスマスを喜びましょう。
●12月13日 アドベント合同礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ 神の救い、すべての人に ✣
先主日は、世界バプテスト祈祷週間の始まりでしたが、アドベント(待降節)の始まりでもありました。今朝は、第二アドベント礼拝を捧げます。アドベントは「到来」を意味するラテン語に由来し、クリスマス前の4番目の日曜日から始まる期間で「降臨節」とも呼ばれます。キリストの第1の到来であるクリスマスを準備するだけでなく、第2の到来である再臨にも心を向ける期待と喜びの期間です(『岩波キリスト教辞典』より)。教会は、アドベントの期間、イエスの誕生を待ち望み、クリスマスへと向かう礼拝を捧げます。
今年は、コロナのために、教会の活動に制限があり、アドベントも特別な思いの中にあります。いつになったらコロナが終息するのだろうか。私たちは、その時がはっきりしない中で、「待つ」ということのしんどさに疲れをおぼえます。そして、一刻も早くコロナから解放されたいと願う日々の中で、救い主の到来を切に待ち望み、祈り続けたイスラエルの人々の信仰に思いを馳せるのです。
私たちには、聖書の言葉を通して、すでにイエスの十字架による救いを知らされています。今、コロナで世界中が混乱していますが、私たちは、この苦難のただ中に神がおられ、主が私たちの重荷や苦しみを共に担ってくださっているという希望に心を向け、この時を過ごしたいと思います。
●12月6日 第二アドベント礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
✣ 世界バプテスト祈祷週間 ✣
ロティ・ムーンの中国伝道を支えた米国南部バプテストの女性たちの起こしたロティ・ムーン・クリスマス献金に込められた祈りを受け継ぎ、1931年に、日本バプテスト女性連合(以下、女性連合)の源である婦人会同盟によって開始され、その後もバプテスト女性たちの中心的活動として継承されてきました。期間は11月最後の日曜日から12月最初の日曜日までとし、献金目標額と用途などは総会の決議によって定められます。
女性連合はその推進母体であり、各女性会は、教会・伝道所の働きの中で祈りと献金を推進し、女性連合が祈りと幻をもって取り組んでいる世界宣教の働きのためにささげます。全国からささげられた献金の多くは日本バプテスト連盟国外伝道に、また、国内伝道にも用いられています。
現在、主から召命を受けて、野口日宇満・野口佳奈両宣教師(インドネシア)、嶋田和幸・嶋田薫両宣教師(カンボジア)、伊藤世里江先生(シンガポール)、佐々木和之先生(ルワンダ)が、それぞれの場で福音宣教の働きを担ってくださっています。各地に遣わされた働き人が、これからも遣わされた場所でキリストの福音を分かち合い、人々と共に生きるために、送り出した私たちは、それぞれの働きをおぼえて、祈りと献金で支えてまいりましょう。
●11月29日 世界祈祷週間礼拝 週報巻頭言 教会員 H.T.