メッセージ : 求めよ。探せ。門をたたけ。
【求めよ。探せ。門をたたけ。】
わたしには一つの青年像があります。生きることの意味、人生を襲う不条理、社会に横たわる理不尽。それらにもだえ、苦悩し、「真理はどこにあるのか」「まちがいをどうしたら克服できるのか」と求めている姿です。「青いな」と言われても、「もっと大人になれ」と言われても、ムキになって真理や正義を問題にしている。それゆえに、「聖書をどう読むべきか」と挑み、「教会の在り方はこれでいいのか」と吠える。青年期らしい感受性があり、とがったままむき出しにできるエネルギーもまた青年の賜物です。
やがて人は、人間の営みの一つ一つに固有の事情があることや、表裏が剥がせない善と悪のことや、一言で語り尽くせない生の事実がわかるようになります。だからこそ、真理よりもむしろ愛が人を変えることや、裁きよりも赦しが人を造りあげることを知るようになるのです。
そのような生の深みを知り、また神の慈愛の深さに出会うことができるのも、聖書を傍らに置きながら、求め、探し、門をたたいて生きていくからこそであり、教会という、人々の生の厚みの中に置かれているからこその恵みなのです。
●1月16日 週報巻頭言 吉高 叶
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