メッセージ : 神に向かってのみ、魂は静か
【神に向かってのみ、魂は静か】
ダビデは崖っぷちに立っています。愛臣たちの裏切り、謀反の企て、暗殺の忍び寄り、公然とした悪口、対抗勢力の蜂起。王としての権威もうわべのこととなり、権力も衰退しています。
この危機の中で、ダビデは、真に向き合うべきものと向き合っています。「わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。」詩62:6
艱難・危難に遭遇して、人は突如として自分自身に立たされてしまいます。それまで、周囲との利害や関係の中で右往左往していたところから、丸裸の自分に、立たされてしまいます。現実の自分を苛むもう一人の自己。現実の自分を攻撃する他者。内から外から突き上げられて、人間は孤独を味わい、深く絶望してしまいます。しかし、その時こそ、人の子らの空しい地平からではなく、それを越えた所から来る助けと結びつくことがを見いだす時を迎えています。
ダビデは、権力闘争の果てに真の守りの岩なる神と出会い、「民よ、どのような時にも神に信頼せよ」との、王の言葉の核心を得たのでした。
●8月22日週報巻頭言 吉高 叶
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