メッセージ : ごはんおいしいネ
✣ ごはんおいしいネ ✣
パウロ一行はローマに向かって航海する途中、暴風に襲われて難破します。嵐の最中にパウロは食事をとることを勧め、一同が食事をしたと記録されています。パウロは食べるというごく日常的な営みを、生きるか死ぬかも判らない漂流の中であえて実行しました。それが「生き延びるために必要だからです」という確信です。食事をすることと生き延びることがストレートに繋がっている実感は、飽食の現代には薄れているのかもしれませんが真理だと思います。
さらに漂流の只中で食事と合わせて礼拝を捧げました。パウロはパンを裂き、神に感謝の祈りを捧げました。現実は絶望的とも言える状況に置かれているにも拘らず、神に心を向けることを選択しました。夫々の思惑が違い、パウロは囚人として護送される身、百人隊長と兵士はローマまで護送することが第一の任務、積み荷の荷主である商人、そして船の乗組員など危機の中で、みんなバラバラな心を一つにする礼拝は、そこに乗り合わせた276人が一人も欠けることなく「全員が無事に上陸した」ことのおおもとであったように教えられました。
今年度教会の基本方針は、「地域に開かれ、共生を目指す教会」、共に生きることのキーワードは一緒に食事をすることと、礼拝することと示しているように思います。
●6月30日 週報巻頭言 教会員 渡辺 光雄
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