メッセージ : 十字架のほかに誇るもの無し
✣ 十字架のほかに誇るもの無し ✣
ガラテヤ書6章の前半で、パウロは、ガラテヤの教会に対して「互いに重荷を担いなさい」「自分の行いを吟味してみなさい」と勧めています。教会の中で、互いに助け合う温かい交わりが失われていたことや、自分の霊的能力を誇り、他の教会員に対して優越性を主張する人の存在があったからです。人間は神に造られたものであり、自分の能力も賜物も神から与えられたものです。神に感謝こそすれ、自分を誇るわけにはいかないのです。ところが、能力が他の人に優ることは実に心地よく、自分が神の前に何者なのかを忘れて、自らを誇り、人を見下し、自分を上に置いて人をさばいてしまう。パウロはその愚かさを指摘します。
6章後半では、パウロの反対者が、ユダヤ人への恐れからガラテヤの信徒たちに無理やり割礼を受けさせ、異邦人改宗の実績を誇ることに対して、パウロは自分の確信を鮮明にします。それは、「ユダヤ人が忌み嫌うキリストの十字架を、あえて唯一の誇りとする」ものです。そして、割礼の有無は問題ではなく、大切なのは、キリストの十字架によって新しく創造されることであると断言します。十字架の主を信じる信仰を与えられ新しく創造された私たちは、ゆるされた者として、肉の「誇り」から解放され、神のものさしを基準として生きるものへと主の助けを願うのです。
●6月2日 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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