メッセージ : 輝く星に導かれて
✣ 輝く星に導かれて ✣
先週の宣教で、婚約者マリアが神の子を宿しているという、とんでもない出来事に巻き込まれたヨセフが、混乱し、揺れの中で考え続け、「恐れるな。私は共にいる」という神の言葉に信頼してマリアの胎内にいる子を引き受ける決断に至った話をした。
ヨセフは生物学的父性をもたないまま社会的父性を引き受けたのだ。それゆえマリアは安心して子どもを産み、その後も、ヨセフは母と子を守り続けた。ヨセフ物語が示す社会的父性は、子どもの虐待などの問題が深刻な今日の社会で重要性をもつと大嶋果織氏(元NCC教育部総主事)はいう。
社会的父性は、生物学的な父に限らず、母親でも友人でも、これを引き受けようとする者なら誰でも担える。子どもたちが安心して生きることができるよう地域ぐるみで「社会的父性」を引き受ける必要があるのではないかと考えていた矢先、東京都港区の児童相談所を含む総合施設の建設に反対する声をテレビで聞いた。差別、偏見…。
クリスマスは、キリストがこの世の権力者や、経済や政治の中心にではなく、多くの苦しむ人々の中に生まれたことを教えてくれる。イエスの誕生を祝う私たちは、悲しみや苦しみにある命へと心を向けるよう輝く星に導いていただきたい。
●12月23日 クリスマス礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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