メッセージ : 神の愛と約束に命を委ね
【神の愛と約束に命を委ね】
かねてからユダヤ教の内部では、復活をめぐる論争がありました。サドカイ派は、復活も霊も天使も否定し、人間の存在は死の際に滅びてしまうと考えました。ファリサイ派は、復活を説いていました。この世での努力・尽力が「あの世」で報われるのだと、未来に罰や報いを持ち越そうとしました。
一方は、復活を否定することで「今の生」を絶対化する道であり、他方は、「今の生」を未来に延長させることによって「今の生」を絶対化する道です。まったく違うようであって、本質において何も変わらないのです。
主イエスは、そのどちらも「思い違い」だと言います。神が、測り知ることのできない方であるように、復活の生もまた秘められています。それを、「無い」とか「こうだ」とか人間が決めるならば、どこまでも「思い違い」なのです。実に、自分の命をさえ知り得ない私たちではありませんか。命を与えている神の御心の前に、秘儀を秘儀とし、神の愛と約束にこの命を委ね、復活を信じつつ、生かされている今を精一杯生きることが大切です。
●週報巻頭言 吉高 叶
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