メッセージ : ふくらんでいく天の国
【ふくらんでいく天の国】
マタイ13章には、いくつかの「種の譬え話」が集められています。「譬え話」とは、その全体を通して「一つのこと」に気づかせようとする話法です。主イエスは、生命の真の源としての神さまと、生命を受けて生きる人間との関係性を、これらの譬え話を通して教えてくだっています。それが、種と土の関係であり、酵母と粉の関係です。生命には、神さまという真の核・真の主体があり、人は、それを受けとりながら、自分自身の人生の主体となっていく。この神と人の「原本的な関係」を憶えよと言うのです。
天の国(神の国)とは、死んだ後の世界ではありません。神の支配のことであり、それはすでに私たちの命の中に吹き込まれていますし、私たちの人生の中で始まり、育っていくものです。と同時に、人間には「自由」が与えられていますから、その神の支配という種を芽吹かせることなく生きることもできます。しかし、もし、神さまと私たちの関係に気づきながら生きるなら、天の国は、豊かにふくらみ、私たちの人生を包み込んでくれるのです。
●5月30日 週報巻頭言 吉高 叶
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