✣ キリストに結ばれる幸い ✣
「ローマの信徒への手紙(ローマ書)」は、使徒パウロが伝道旅行中にコリントの町(今のギリシャ南部)で記したと伝えられています。この手紙の冒頭には、世界の中心地ローマへ行き、伝道したいとのパウロの熱い思いが記されています(1章)。自己紹介に続いて、パウロが体験した福音の力、信仰義認やバプテスマの意味、更にキリスト者の新しい生活について、たたみかけるように綴(つづ)られています。
「ローマ書」は「難しいから嫌い!」という人もいます。その気持ち、私も分かります。今は講壇から説教を語る私も、かつてはそうでした。しかし、伝道者になる召命を受けたら、「嫌いだから読まない」では通りません。
そんなわけで、“強いられた恩寵”として神学生時代に「ローマ書」を何度も読みました。不思議なもので、繰り返し読むうちに面白さがわかるようになりました。心に響く御言葉と出会いました。その一つが8章28節。【神は、神を愛する者たち、すなわちご計画に従って召された者たちと共に働いて、万事を益となるようにしてくださることを、わたしたちは知っています】(口語訳)。
神学校卒業後、赴任した教会の礼拝堂正面に、この聖句が掲げてありました。新米牧師は大いに励まされました。32年後の今も、私を力強く支える御言葉です。
●5月21日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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