【聖書と科学】
科学的な考え方が正しいと思われがちな現代社会では、「初めに、神は天地を創造された」の聖句で始まる創世記には、戸惑いを覚える人が多いのではないだろうか。そしてそれが躓きとなり、聖書の入口で立ち止まり、聖書の中に入れないでいる人が多いのではないだろうか。
しかし科学を通して明らかにされる「真理」は、決して「絶対的真理」ではなく、「相対的真理」であることが分かれば、その戸惑いも大いに解消されるのではないかと思う。例えば、「マクロな科学」の最先端を行く宇宙・天文学において、ビッグバン説が、宇宙誕生の最有力説になっているが、その根幹であるビッグバン以前の原始宇宙が、如何して存在したのかと言う謎は、人類にとっては永遠に解決出来ない問題であろう。同様に「ミクロな科学」の最先端を行く素粒子論や進化論の主役であるDNAの応用生物医学なども、熱心に研究の扉を叩き続ければ、「相対的真理」の扉は開かれて行くと思うが、「絶対的真理」の扉を開くことは、人類にとっては永遠に不可能な問題であろう。「絶対的真理」は、創造主のみが支配されておられるもので、人類、特に科学する者は、その一部の「相対的真理」を、創造主から垣間見させて頂いていると言う方が妥当ではないかと思う。従って、私たちは、聖書に立ち戻り、誘惑に負け禁断の木の実を口にすることなく、謙虚に、熱心に、科学的真理を探究して行くことが大切であると思う。
●8月4日週報巻頭言 杉野栄美
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