メッセージ : ポジション
【ポジション】サムエル記上3:1−18
サムエルは、乳離れとともに母の手を離れ、祭司エリに預けられました。ある夜、幼いサムエルに神が初めて直接呼びかけられます。サムエルへのファースト・コンタクトです。サムエルは、エリに教えられた通りに呼び声に向かい合います。「僕は聞いています。主よ、どうぞお語りください。」
これが「預言者(神の言を預かる者)」の全てです。神の言の受け皿となり「聞きます」「お語りください」から始めていく、それが預言者の構えです。
ファースト・コンタクトは常に神からです。そして人間のファースト・ポジションは、受け皿であり、受信機であることです。
ところが、年端もいかないサムエルに、いきなり語られた神の言は、祭司職にありながら神を侮っていたエリの息子たちへの裁きの言葉でした。しかもその内容を、恩師エリに報告しなければならないのです。厳しい内容、苦しい仕事。幼いサムエルの心は、いきなり引き裂かれそうになります。けれども、それが預言者です。受けた言を、人間的な思いを排して語り伝えなければならない。これが預言者のセカンド・ポジションです。
●6月10日週報巻頭言 吉高 叶
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