礼拝説教「人を裁くな」 マタイによる福音書(Matthew) 7:1-6
週報巻頭言「人を裁くな」
本日の聖書箇所であるマタイ福音書7章は、主イエスの山上の説教の途中のところであります。ここで、イエスは「人を裁くな」という教えを説いておられます。裁くとは、人を評価し、白黒の判定をするということです。しかし、わたしたちはどれほどしばしば人を見誤ることでしょうか。この人は信用できると思っていたのに裏切られた。逆に、この人は頼りにならないと思っていた人が、自分にはない素晴らしい能力や品性を備えていることが分かり驚かされるのです。
ユダヤ人は、この世と来るべき世にあって、人に名誉を与える行為が六つあると考えました。それらは、順に勉学、病人の訪問、来客の接待、祈祷への精進、子供の教育、そして他人の最善を願うことの六つでした。その意味で、愛情をもって人を判断することは、聖なる義務であると考えていたのです。
わたしたちは、相手のことを100%知っているのではありません。それなのに、相手のことを正しく評価することなど、なかなかできるものではありません。人を裁くなと言われることの意味を、この朝はともに分かち合いたいと思います。
●7月6日 週報巻頭言 牧師 木村一充
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