礼拝説教「思いわずらうな」 マタイによる福音書(Matthew) 6:25-31
★この説教の文字原稿と動画の掲載は終了しました。
週報巻頭言「思いわずらうな」
この朝与えられた聖書箇所であるマタイによる福音書6章は、5章から始まる山上の説教のちょうど真ん中に位置していて、「空の鳥、野の花を見よ」と主イエスが語られたところです。
「空の鳥」と聞くと、私たちは通常ヒバリや山鳩のような鳥を想像しますが、並行記事のルカによる福音書12章をみると「烏(からす)」となっています。この鳥は旧約聖書では汚れた鳥とされ、食べてはならないとされていました(レビ11:15)。
また「野の花」も他の翻訳にあるような「百合の花」などではなく、アザミのようなどこにでも見られる雑草のことを指していたと考えられています。
だとすると、主イエスはここでロマンチックな感傷のもとに、日常生活の忙しさからいったん離れ、広々とした空を飛びまわる鳥や草原で美しく可憐に咲く花に、しばしの間目を注ぎなさいと語られたわけではないことになります。「空の鳥、野の花を見よ」という主のお言葉の真意がどこにあったのか。そこに注意しながら、主イエスが語られた神の国のメッセージに耳を傾けたいと思います。
●5月26日 週報巻頭言 牧師 木村 一充
|