礼拝説教「上にあるものを求めなさい」 コロサイの信徒への手紙(Col.) 3:1〜4
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週報巻頭言「上にあるものを求めなさい」
本日の手紙の宛先であるコロサイという町は、アジア州のフルギアという地方にある町で、エフェソから東方に通じる幹線沿いにある町でした。パウロの時代には比較 的小さな町で、近くのヒエラポリスやラオディキアのほうが大きく、活気があったとされています。
この教会を建てたのはパウロではなく、弟子の「愛するエパフロス」と呼ばれている人物だとされます。ヘレニズム文化の影響下にあったこの町の教会の信徒たちに、正しい教えと偽りの教えを見分ける力をつけさせることを目的として、このコロサイの信徒への手紙が書かれました。
「あなたがたは、むなしいだましごとの哲学で、人のとりこにされないように気をつけなさい」(2:8) パウロはこう述べて、ヘレニズム混交主義のもとで、信仰と哲学、神話などが入り混じったこの時代の宗教社会のなかで、正しいキリスト教信仰を伝えようとしました。グノーシスなどの思想が広く浸透、受容されていたこの時代にあって、パウロは「哲学」ではなく「福音」を語り、教会を異端の危険から守ろう としたのです。
●3月10日 週報巻頭言 牧師 木村 一充
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