礼拝説教「マリアへの御告げ」 ルカによる福音書(Luke) 1:26-38
★この説教の文字原稿と動画の掲載は終了しました。
週報巻頭言「マリアへの御告げ」
クリスマスの秘義(奥義)を考えるにあたり、本日のルカ福音書が記すマリアへの受胎告知の物語は、とても大きな意味を持つ出来事です。「おめでとう、恵まれた方」と天使は挨拶しましたが、それに続く言葉はとても「おめでとう」と言えるようなことではなかったのです。
それは、マリアにとって平穏な日常生活をぶち壊すような神の側からの一方的な選びの出来事でした。「あなたは身ごもって男の子を産む」と告げられた時、マリアはとても喜ぶことなどできなかったでしょう。身に覚えのない妊娠をどうやってヨセフに説明すればよいでしょうか。
聖書が記すクリスマスの物語には、すべて私たちの心を刺す「とげ」のようなものがあります。イエス・キリストの母となるということは、すべての人を救うために十字架につけられ、死なれるお方の人生をそのまま引き受けるということを意味します。マリアにとって、受胎告知の出来事はある意味で「恐怖」であり、また「挑戦」でありました。本日は、その深い葛藤を超えて「お言葉通りこの身になりますように」と答えるに至ったマリアの信仰に思いをめぐらせます。
●12月10日 第二アドベント礼拝 週報巻頭言 牧師 木村 一充
|