礼拝説教「思い悩むな」 マタイによる福音書 6:25-31
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週報巻頭言「思い悩むな」
『サザエさん』等の作品で知られる漫画家の長谷川町子さんの母、貞子さんは、聖公会のクリスチャンだったことが知られています。ご主人を若いうちになくし、女手ひとつで3人の娘たちを育て、一家を切り盛りした「やり手」でした。戦後、福岡から上京した貞子さんは、世田谷に居を構え、町子さんの漫画を出版する会社「姉妹社」を設立します。その資金を工面するため、自らの実家を売却したと言います。
『サザエさん』の原稿を、締切に間に合わせようと始終四苦八苦していた町子さんが、一日の仕事を終えて食卓に着こうとすると、母親の貞子さんから、決まって「思い煩うなかれ」という聖書の言葉を聞かされたそうです。そのみ言葉によって、慰めや励ましを得て、町子さんは、あの国民的人気漫画『サザエさん』を描き続けることができたのでした。
あの「サザエさん」の底抜けの明るさ、屈託のない性格は、母親の貞子さんが見本だったのでしょうか。日曜の夕方の時間に流れて来る『サザエさん』の主題歌を思い起こしながら、昭和の懐かしき時代を回顧するのです。
●9月25日 週報巻頭言 牧師 木村 一充
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