礼拝説教「あなたは私を愛するか」 ヨハネによる福音書 21:15-19
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週報巻頭言「ペトロへの言葉」
ヨハネによる福音書21章には、イエスの十字架の死の後、失望と悲嘆のうちにガリラヤに帰り、元の漁師としての生活に復帰した7人の弟子たちの前に、復活の主がご自身を現され、夜通し働いて空腹を覚えていた彼らに、パンと魚をもって朝食をふるまわれた出来事が記されています。
その食事の後で、イエスはシモン・ペトロに「ヨハネの子シモン、あなたは私を愛しているか」と、三度にわたって尋ねたと書かれています。「はい」と答えたペトロに対して、「私の羊を飼いなさい」と言われた、そんなやりとりが三度も続いたと記されているのです。
主イエスは、ペトロのご自身に対する愛が冷めてしまっているのではないかと、ペトロのことを疑われていたのでしょうか。そうではありません。むしろ、こう尋ねることによって、シモン・ペトロへのご自身の愛を、より確かなものにしようとされたのです。ドイツ語圏の注解書を読むと、このイエスの三度にわたる問いかけは、ペトロにとって「リハビリテーション」としての意味を持つものであったと解説されています。かつて大祭司の庭で、三度主を知らないと否んだペトロの行為と、心の傷を癒す言葉です。今朝は、この場面からみ言葉に聞きます。
●2月27日 週報巻頭言 牧師 木村 一充
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