✣ 大切にしたい教会の「交わり」✣
教会のなすべき務め(mission)のなかで、とくに大切な働きの一つであると思われるものに「交わり」があります。キリスト者の交わりとは、「イエス・キリストを通して」の、また「イエス・キリストにあって」の交わりのことです。私たちはイエス・キリストによって、互いに結ばれているのです。
しかし、このことは同時に次の二つのことを意味しています。第一に、ひとりのキリスト者は、イエス・キリストを信じる信仰を分かち合うために、ほかのキリスト者を必要とするということ。第二に、ひとりのキリスト者は、ただイエス・キリストを通してのみ、ほかのキリスト者の人格に関わるということです。イエス・キリストは、私たち信徒がお互いを深く理解しあうための仲立ち(仲保者)となってくださるのです。
フィリピの信徒への手紙2章で、パウロは「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え(なさい)」と勧告しています。教会の交わりを深めるために大事なことは、何といっても、お互いを尊重し合うことです。相手の欠点を非難したり、責めたりするのではありません。そうではなく、そのような弱さを抱えている人間としてお互いを受け入れるのです。教会の交わりには、寛容と忍耐が必要です。それが、神の家族となるためのスタートラインなのです。
●8月8日 週報巻頭言 牧師 木村 一充
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