✣ 解き放たれて ✣
この1年、コロナ禍で都内は勿論、旅行も控えざるを得ない状況でした。私には、半同居の娘家族への感染も及ぶと思えたからです。自分だけの事ならば、もしかしたら「Go to トラベル」にも乗っかってしまったかも。そんな誘惑にもめげず、いつの間にか周りの自然をじっくり見ている自分がいました。また、より美味しい物を家族に食べさせてやりたいと、時間も気持ちも注いでいる自分がいました。
去年の春にはホーローの大きな容器に糠床を作り、幼い時「母の糠漬けが美味しいのは当たり前」と思っていた、懐かしい味に出合いました。それまでは出かける時間も多かった分、糠床はタッパーで冷蔵庫においていました。かき混ぜる時間を省き、尚且つ腐らせないためです。今は子ども達から糠漬けのリクエストがあり、我が家に集まっての食事の時に野菜の漬かり具合を考えて、春野菜を漬け込みます。「美味しい」と言う笑顔が見たいからです。
最近は4か月の孫のぬくもりと笑顔をもらいながら、抱っこして散歩に行きます。まだ何とか私の体は保っていますが…。散歩の途中でよく蝶々を見かけます。我が家の庭の山椒や、みかんの木にも、揚羽蝶の幼虫が多いのも頷けます。香りに惹きつけられているのでしょう。そうだ、私の心も蝶のように飛んでいるんだわ! コロナ禍に在っても。
●5月30日 週報巻頭言 教会員 H.Y.
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