✣ コロナ下の教会 ✣
先月の下旬、政府は二週間余りの期限を定め、三度目の緊急事態宣言を発出しました。全国的に変異株ウイルスによる感染者の比率が高まる中、多くの人が不安や脅威を覚えながら、ゴールデンウイークを過ごしています。
丸一年以上に及ぶ「コロナ自粛」によって、どこの教会も信徒同士で相手の顔を見ながら語り合い、交わりを深める機会が失われています。他派の教会の話を聞くと、この一年間、一度も教会の礼拝に出席したことがないという会員の方が何人もいると言います。このような現状は、教会の働きの面から見ても、大変な痛手です。
初代教会は、信徒たちが、み言葉と祈りを分かち合い、相互に交わることで成長しました。使徒言行録2章42節には、次のように記されます。「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった」立派な教会が次々と建てられた、とは書かれていません。み言葉と祈り、相互の交わりと共同の食事を通して、一人ひとりの信仰が強くされたというのです。
会堂はなかった。けれども、教会は成長したのです。困難な今の時代ですが、教会には、なおできることがあります。それは聖書の言葉にしがみつくこと、他者のために祈ること、そして主にある交わりを深めることです。そのことを胸に刻んで、収束までの期間を過ごしたいと思います。
●5月2日 週報巻頭言 木村 一充(大泉バプテスト教会 牧師)
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