✣ 人生の一番若い日 ✣
「若者よ、お前の若さを喜ぶがよい。青年時代を楽しく過ごせ。心にかなう道を、目に映るところに従って行け」(コヘレトの言葉11:9前半)。
「自分探し」という言葉があります。自分は何が好きで何が得意なのか、どんな仕事が自分に向いているのか、自分の人生においてだいじなものは何か、といったことに悩み、本当の自分を見つけようとすることです。青年時代は、そのように悩むことの多い時代です。悩むことはだいじなことで、コヘレトはそれを否定しません。しかし、若さも青春も「空」で、やがて過ぎ去ります。だからこそ、青年時代の若さを喜び、楽しみ、自分の心に適う道を歩めと励ますのです。
「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」(同上 12:1前半)。自分が神に造られた者であることを知ることは、やがて老いて死を迎えることを知ることです。この地上での生が終わる時から今を見ると、わたしたちは、今日が自分の人生の最も若い日であることに気づかされます。年齢にかかわらず、すべての年代の者にとって、今日という日が、人生で一番若い日なのです。わたしの若い日に、創造主に心を留めること、それは、今日から始まるこれからの日々を、神に造られた者としてどう生きるのかを自らに問い、神に与えられた一日一日を感謝し、大切にすることではないでしょうか。
●11月15日 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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