✣ 他者と共に生きる ✣
5月の第二日曜日は、一般的に「母の日」と呼ばれ、母への感謝を表す日とされています。「母の日」の起源は国によって違い、日にちも様々で、日本はアメリカに倣っています。アメリカでの起源は、南北戦争中に敵味方を問わず負傷兵のために尽くしたアン・ジャービスが召されて2年後に、教会でもたれた彼女の記念会だと言われています。他にも、J.W.ハウという女性が、南北戦争後に、今後、夫や子どもを戦場に送るのは絶対に拒否しようと立ち上がって発した「母の日宣言」がありましたが、これは普及しませんでした。このように「母の日」には、分断や敵意を乗り越えて、命を大切にすること、平和を希求する女性たちの願いがあったのです。
また、教会では、この日を「花の日」と呼んでいるところがあります。わたしが以前いた教会もそうでした。礼拝後に、教会学校の子どもたちが一緒に近隣の施設などにお花を持って訪問し、働いている方々に日頃の労をねぎらい、感謝を表すのです。年に一回の訪問ですが、出かけて行った子どもたちの目が輝いていたのを思い出します。人は、他者の存在をおぼえ、他者のために自分が用いられる時に、自らも生かされるのでしょう。
この記念の日に、私たちは、人への感謝を表すと共に、互いの存在を尊び、平和を求め、共に生きる者へと、自らが開かれるよう、主の助けを祈りたいと思います。
●5月10日 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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