✣ キリストにおいて一つ 〜南アフリカ報告〜 ✣
この夏、南アフリカ共和国(南ア)に3週間行ってきました。南アは、アフリカ大陸の国々に対して大きな影響力を持っています。一昨年に訪れたザンビアという国は、世界的な銅の産出国ですが、その銅を精錬する技術が自国にないため、南アがその粗銅を加工して世界中に輸出していました。大陸において経済的に大きな力を持つ南アですが、私が過ごしたケープタウン(日本でいう横浜のような大都市)から車で30分も走れば、まだまだ「スラム」はたくさんあります。現在、南アの失業率は29%で世界ワースト2位。街には、仕事のない若者がたくさんいます。
アパルトヘイト(人種隔離)政策の撤廃から25年。ネルソン・マンデラ氏の「虹の国」の思想は今でも敬愛されていますが、経済的解放の戦士(EFF)という政党が「白人から土地を奪い返せ」をスローガンに、貧しい「黒人」若年層から大きな支持を集めています。また、現地で知り合ったパレスチナ人には、「私の国ではアパルトヘイトは今も続いている。」と言われ、世界が抱える問題の複雑さに愕然としました。私のホストマザーは、EFFのテレビ中継を見た後、「このことにすら神様の大きな計画がある。祈りましょう。」と一緒に祈ってくれました。敵意という隔ての壁を取り壊し、二つのものを一つにしてくださるキリストを信じ、世界の平和のために働いていきたいです。
●10月6日 週報巻頭言 教会員 H.T.
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