✣ パウロの祈り ✣
ペンテコステ、すなわち聖霊降臨日は、キリスト教会の誕生を記念する日として祝われています。使徒言行録には、イエスの復活・昇天後に、弟子たちが集まって祈っていたところに聖霊が降り、一同は聖霊に満たされ、それぞれの生まれ故郷の言葉で福音を語り出した出来事が記されています。教会の誕生です。弟子たちが異なる言葉でイエス・キリストの福音(よき知らせ)を宣べ伝え、福音は世界へと広がりました。
「異邦人」伝道へと遣わされたパウロは、ヨーロッパ各地にキリスト教会を建てました。その最初の教会が、フィリピの教会だと言われています。獄中から教会に手紙を書いたパウロは、信徒たちが福音に接した最初の日からずっと福音に生かされ、福音に生きてきたことを喜び、「知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられるように」と信徒たちのために祈ります。神のみ旨を深く知り、実行することが、すなわち愛することになるからです。
パウロの祈りは、現代の信徒たちへの祈りでもあると思います。私たちはみ言葉に養われ、知る力と見抜く力を身に着けて、何が神のみ旨かを深く知り、キリストの福音に生かされ、福音に生きる者であるようにと招かれているのです。
●6月9日 ペンテコステ 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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