✣ 恵み深い言葉 ✣
「主の霊がわたしの上におられる。/貧しい人に福音を告げ知らせるために、/主がわたしに油を注がれたからである。/主がわたしを遣わされたのは、捕らわれている人に解放を、/目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にし、/主の恵みの年を告げるためである。」
荒れ野での40日間の誘惑を退け、ガリラヤでの伝道を始めたイエスは、故郷ナザレに来て、会堂でイザヤ書の言葉を朗読し、ご自分が世に遣わされた意味を示された。ルカ福音書の著者は、イエスのわざと言葉、そして十字架の出来事、それがいったい何のためであったのかをまず宣言している。
イエス・キリストの福音は、本来、人間を解放し、社会を解放するもの。そこで公平と正義が実現され、一人ひとりが自由に平和に生きることができる、それがイエスの宣教の原点であり、目的なのである。
沖縄の友人からの年賀状に、元沖縄県知事、故翁長雄志氏の言葉があった。「沖縄県民の『魂の飢餓感』とは、大切な人の命と生活を奪われた上、差別によって尊厳と誇りを傷つけられた人びとの心からの叫びです」。この言葉に胸が痛む。沖縄は県民投票を前に権力によって更に分断されている。抑圧されている沖縄の現実にわたしたちは何をなすべきか祈り求めたい。
●1月13日 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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