✣ 初夏の音楽礼拝 ✣
礼拝へようこそ。集う一人ひとりに、聖書の言葉、賛美歌の詞、豊かな音楽を通して神の愛が届けられるようにと願います。
礼拝式の特別賛美5曲の中から「善き力に我囲まれ」についてご紹介します。この賛美歌はドイツ告白教会の牧師であり神学者であったディートリッヒ・ボンヘッファーが書いた詩に曲がつけられたものです。彼は、第二次世界大戦中にヒットラーに対する地下抵抗運動に加わり逮捕され、ドイツ敗戦間近の1945年4月9日に処刑されました。その前年のクリスマスに、獄中から婚約者に宛てた手紙の中にこの詩が同封されていたのです。「…私は一瞬たりとも、独りぼっちであったり、とり残されていると感ずることはありません。あなた、両親、戦場にいる友人や学生たちはいつも現実として私の前にいるのです。あなたがたの祈りと良き心遣い、聖書の言葉、昔行った語らい、音楽、本は前にもまして、命と現実性をもってくるのです。そして、その大きな見ることのできない世界に私は住み、その世界の存在をなんの疑いもなく認めるのです。…この詩は、あなたと両親、兄弟たちへのクリスマスの挨拶です」(『讃美歌21略解』日本基督教団出版局、295頁)。
「善き力に我囲まれ」、この賛美歌の詞から、今の私たちにも主イエスの十字架と復活の希望の重みが迫ってきます。
●6月3日 初夏の音楽礼拝 週報巻頭言 牧師 村上 千代
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