✣ 神と人、人と神、人と人 ✣
創世記1章が伝えた「天地創造(原初史)」は、2章4節から違う視点で再び語られます。
創世記1章では、第一の日、第二の日…として、神の創造のわざを順序に従って伝えました。しかし、2章では、第1章の27節に焦点を合わせ、神の創造の中心である人に注目します。人の創造を詳しく語ります。
【主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きるものとなった】(2:7)。
人(アダム)は、土(アダマ)の塵から造られた。聖書の人間理解です。ここに聖書の民(選民イスラエル)への大切なメッセージがあります。
1)人の肉体は、既に存在した「土」から造られた。一方、人の霊は神が直接吹き入れた。人だけが、神の霊を吹き入れられた。
2)人の肉体は大地を母とした。人は「土」を必要とする。「土」に親しむ生活がないとき(自然から隔離された状態)、人は自然への郷愁にかられる。
3)人は、【土の塵】から造られたに過ぎない。だから謙遜を忘れてはならない。聖書の民は傲慢になるな、高ぶるな、と警告する。
天地創造の主であり、すべてのいのちの源である神は、生きる者となった人(アダム)を、【エデンの園(「優美な、楽しい、喜ばしい」の意味)】に置き守らせました。
●7月16日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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