✣ 最後の晩さん、…そのとき ✣
福音書はイエスさまの12弟子の一人ユダの裏切りを伝えています(マタイ26:14-16、21-25)。
ユダの裏切りは四つの福音書が取り上げています。イースター(復活祭、今年は4/16)前“レント(受難節)”の季節には、避けて通れないキリスト受難物語の一コマです。
なぜ、ユダはイエスさまを裏切ったのか?
ユダの裏切りについて、福音書は【…ユダの中にサタンが入った…】(ルカ22:3、ヨハネ13:27)と伝えています。サタンは“神の働き”を妨害します。“神に従う人”を神から引き離そうとします。その人の弱点を巧みに突いてくる。ユダもサタンに弱点を突かれたようです。
福音書が伝えるユダに関する情報から以下のことが推測されます。
1)お金に目がくらんだ(金銭欲)
ユダは会計係を任されていました。【…彼は盗人であって、金入れを預かっていながら、その中身をごまかしていた…】(ヨハネ12:6)と福音書は伝えています。
2)思い通りにならない苛立ち(イエスに失望)
ユダは熱心党に所属、政治的活動を行っていたようです。革命家としてのメシア(救い主)を期待したものの、イエスさまは武力を否定、祈りを強調します。彼はこの現実に失望。
3)隙を突かれた(油断した)
過越祭用の小羊を受け取りに行ったユダは、祭司らにイエスの弟子であることを見抜かれ、結果として裏切ることになってしまった。ユダは悲劇の弟子である…とする説。
いずれにせよ、ユダは最後の晩さんの席から夜の闇に消えて行きました。
●3月26日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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