✣ 強いられた恩寵 ✣
イエスさまは、すべての人を「罪」の縄目から解き放つために、二千年昔、ベツレヘムの家畜小屋にお生まれになりました。大工ヨセフと少女マリアが地上での父親と母親になりました。しかし、二人にとって、この出来事は素直に喜べない『強いられた恩寵』でした。
マリアは結婚する前にヨセフの知らないところで胎に子を宿します。当世流行の「できちゃった結婚」の感覚なら、あたり前のことかもしれません。しかし、二千年昔のユダヤの社会は現代とは違うのです。正式な結婚以外の性的関係は「姦淫罪」です。神の秩序を乱す「大罪」として、死刑(石打ち刑)にされました。当時は神の律法(戒め)によって、精神的にも肉体的にも“愛の尊厳”が大切にされていたからです。そのためヨセフの悩みは深刻でした。彼はマリアとの結婚の解消を考えていました。
ところが、ある夜、夢に天使が現われて、“愛の尊厳”の意味を啓示します。眠りから覚めると、ヨセフは態度を一転してマリアを妻に迎えます。ヨセフは大切なことに気づいたのです。
私たちは、今、イエスの時代よりも飛躍的に進歩した時代を生きています。知識は増し、生活レベルは高くなりました。でも、私たちの“愛”は増しているか? “愛”のレベルは高くなっているか? クリスマスはあなたの“愛の尊厳”を回復するときです。
●12月11日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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