✣ 神を深く知るために ✣
罪を犯した少年が、少年院に収容されたなら、直ちに自分の失敗を悔いて反省するかというと、そんなことはありません。彼らの多くは、「運悪く少年院送致になってしまった」ぐらいにしか思わないようです。
ところが、そんな少年たちも人々の働きかけによって変わります。その一つは“愛の力”です。かつて触れたことのない“愛”を知ると、氷結した心が溶け始めるのです。
少年たちは、さんざん人を裏切り、迷惑を掛けて来ました。それにもかかわらず、少年院へ足を運ぶ学校の担任教師がいる。自分が反発しても、粘り強く向き合ってくれる法務教官、心の悩みを何でも聞いてくれる面接委員、生きるために必要で大切なことに気づかせてくれる教誨師がいる。
しかし、最も力を発揮するのは“家族”です。事件を起こした息子を立ち直ると信じる父親がいる。自宅へ帰る日を待つ母親がいる。恥かしい思いをさせたのに変わらずに受入れてくれる兄や弟、姉や妹がいる。
“家族の愛”を実感したとき、少年は、この“愛”を決して裏切らないと決意して、変わり始めます。これは聖書に記された“神の愛”と「罪人」の関係そのものです。聖書が伝える“十字架のキリスト”、ここに【神を深く知る道】があります。
●9月11日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
|