✣ 天へ上げられた預言者 ✣
旧約聖書によると、モーセはシナイ山で神から“十戒(律法)”を授かりました。一方、預言者エリヤは同じシナイ山で“神が静かにささやく声”を聞きました(列王上19:12)。
モーセとエリヤは新約聖書にも登場します。【イエスの山上の変貌】のとき、二人はイエスさまと話し合っています。これに感激したイエスの弟子ペトロが、「ここに仮小屋を三つ建てましょう」と語ります。
すると三者は“光輝く雲”に覆われます。ペトロと他の弟子たちは、天からの声『これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け』を聞くと、その場にひれ伏して恐れたと記されています(マタイ17章)。
モーセが「律法の書」を、エリヤが「預言者の書」を象徴するなら、イエスさまは「旧約聖書の成就者」である…これを【山上の変貌】は示唆しているといわれます。
イエスさまの時代、ユダヤの民はメシアがあらわれる前に、預言者エリヤが再び戻って来ると信じていたのです。
エリヤはアハブ王の時代(前2800年頃)に活躍した“神の預言者”です。混迷時代にエリヤが見せた“勇気と情熱と信仰”は、神の民を本来の道(ヤハウェのみを神とする)へ立ち返らせるための“神の賜物”でした。預言者エリシャが受け継ぎます。
●9月4日 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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