✣ 今、時のあるうちに ✣
「平和」という言葉が、今、あちこちから聞こえて来ます。私たちの国、日本の現在の繁栄は、71年前の夏に終わった「太平洋戦争」の犠牲の上にたてられています。
しかし、あの歴史は、昨今、徐々に風化していないでしょうか。あのとき、日本は何をしたのか? 日本は世界の平和に対して「不幸の種」を蒔き散らした。あの歴史は我が国の「負の遺産」です。国策の「失敗」が取り返しのつかない悲劇を招いたからです。これに対して、「負の遺産」ばかり強調するな、萎縮するから、という意見もあります。それなら視点を変えましょう。
自虐的に「負の遺産」を見るのではなく、そこから真摯に学ぶのです。「失敗」を検証して、よりよい日本を、「世界の平和」を実現するための糧とするのです。
明日は「8・15終戦記念日」です。アジア諸国では、この日を「独立記念日」としています。かつて国土を奪われ、言葉や文化、名前まで奪われて尊厳を踏みにじられた苦しみからの解放を祝う特別な日です。
彼らを苦しめたのは当時の日本です。
原爆の悲劇を叫びながら、アジア諸国への謝罪は聞こえて来ない。被害者意識だけ大きいのは、なぜ…? この矛盾は、現代の日本人(私たち)の課題です。
●8月14日 平和祈念礼拝 週報巻頭言 牧師 山田 幸男
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