✣ 神の力に守られて ✣
『慰めよ、わたしの民を慰めよとあなたたちの神は言われる』(イザヤ40:1)。この預言が語られたのは、今から約2600年昔のこと。バビロン帝国に支配された神の民へ預言者が“苦難からの解放”を伝えました。
ソロモン王の統治のあと、イスラエル王国は南北に分裂しました。王家に仕えた側近を王様に据えた北王国と、ダビデ王・ソロモン王の直系を王様と仰ぐ南王国です。
北王国は紀元前720年頃(2700年昔)アッスリア帝国に滅ぼされてしまう。最大の理由は「不信仰」でした。当時の人々は国が繁栄するほど、神ならぬものに心を奪われ礼拝を疎(おろそ)かにした。偶像の神々、それは異教の神々に限らない。この世の地位や名誉、お金や財産も、人を神から遠ざけてしまうなら「偶像」に他なりません。
北王国の崩壊を目撃した南王国の人々は、礼拝第一、信仰を大切に、と痛感して安息日、断食、献げものに熱心になります。ところが、そこに落とし穴がありました。
その熱心が信仰を「形骸化」させてしまうのです。人々は自分の熱心を誇り弱い人をさばく。神の御心よりも自分の思いを優先する。前587年、聖都エルサレムはバビロンに破壊され、人々は遠い異国へ連行される。が、預言者は希望を語る。
●10月26日 週報巻頭言 山田 幸男
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