✣ 神がいるなら何故… ✣
人生がすべて自分の思い通りになるとしたら、これ以上の幸せはないと誰もが考えるでしょう。しかし、現実はそう甘くありません。むしろ、自分の思い通りにならないことの方が圧倒的に多いのです。嫌なことを受け入れなければならない場合もあれば、忍耐を強いられることもあります。人生は、まさに「不条理」との闘いです。
その「不条理」との闘いの中で、“静まるとき”を持てる人は幸いです。聖書を開いて祈る。聖書の言葉に心を集中する。上からの知恵と力を求める。実際、聖書には見える現実だけがすべてではないと記されています。「不条理」な出来事にも“神の力”は確かに働いています。旧約聖書・創世記のヤコブ物語が、それを伝えています。
ある人は、「神がいるなら、何故、こんなに苦しまなければならないのか…?」と言うかもしれません。人生には苦しみがあってはならないと考えるなら、「何故?」と問いたくなる気持ちもわかります。しかし、苦しみ、悩みのない人生があるでしょうか。苦しむこと、悩むことは無駄なことでしょうか。ヤコブ物語は人生の「不条理」でさえ、“神の御手”にあることを教えています。確かにヤコブは苦しみましたが、そのまま終わったわけではありません。
●9月7日 週報巻頭言 山田 幸男
|