狼の群れの中に立つ小羊

投稿日時 2014-02-16 10:00:00 | カテゴリ: メッセージ

  「狼の群れの中に立つ小羊」
神から託された権力を自らの栄誉にしたい皇帝は、歴代の皇帝、優秀な官僚群、軍事力、企業、農漁業者、労働者、学者、技術者、職人、商人と、その総力の上に、自身の栄誉を築き上げる。
さらに、諸国民を統治するために、自らの神格化を求めた。それゆえに御子イエスを主と仰ぐ教会が、皇帝礼拝することこそ、皇帝の目的であったと言える。
それほどの暴虐を神がなぜ許されるのか(13:15)。答えは、彼も神の恵みの内にいる者だという一事以外にない。勿論、暴虐は欲望の虜になった皇帝自身の行為であり、神の御旨ではない。それゆえに、自分の栄誉を求める皇帝の暴虐が通じる期間を、42ヶ月(13:5)にするという厳然たる神による限界を、皇帝に対して据えられるのである。
我々の時代は、ローマ皇帝の時代ほどではないように思えるが、実際はどうなのか。自由そうでありながら、現実的には、自分がキリスト者であることを、知り合いにも、どこか、隠して生きているようなことがないだろうか。信仰は自分の心の中だけ、内面的、個人的なことにし、キリスト者としての交わりは教会の中だけで、外では、この世の人として生きている自分がいないだろうか。それはどうしてなのか。
●2月16日週報巻頭言 松倉治







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